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文つっきん 

細胞くんは、しかくいかたち。

細胞くんは
おとなりにも、お向かいにも、
たくさんの 細胞が ひしめきあっているから
しかくいかたちは ちょうどいい。

細胞くんは やわらかい。
たしょう ぎゅうぎゅう おされても
くねくね かたちを かえられる。
細胞くんは つごうよく できている。

こんなにたくさんの 細胞があつまって
なにがどうなっているのか 
細胞くんには わからないけど
細胞くんたち、けっこう 一生懸命 生きている。
その話は、 また聞かせてもらえるさ。
 
さらさらと流れる川の音
とくとくとくと リズミカルな太鼓の音
人間の ことばでいえば そんな音が
生まれたときからずっと 聞こえているんだよ。

細胞くんは、ちょっと たいくつ
しずかにしずかに ゆれている
今日は、いまのところ まったく しずかな いちにちだ!

「ピピーッ、右向け 右!」
ビビビビッと 指令がつたえられる。

ぴくぴくピクピク
細胞くんのからだが ほんのちょっとだけ 右へうごく。

何が起こったのかって?
ふうちゃんが
おかしを 食べたいなぁと思って 手を伸ばしたんだよ。

細胞くんは、ふうちゃんの 右手の ひとさしゆびのなかに ちょんと いるのさ。
君の右手にだって ちょんと いるのさ。



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